日本語 編集

名詞 編集

ざる

  1. (容器) 針金プラスチックなどを編んで作った、丸くくぼんだ器。
  2. 取り決めに、抜け穴が多いこと。
  3. 強い人。

古典日本語 編集

語源 編集

動詞 編集

ざるる】

  1. ふざける。たわむれる。はしゃぐ。
  2. すぐれた趣がある。しゃれている。風流である。
    さすがにざれたる遣戸口に《源・夕顔》
  3. 気がきいている。物わかりがよく気転がきく。
  4. 世慣れている。気がきく。
    かくて待ちけると思ふも、ざれてをかしければ《落窪・一》
  5. あだめいている。色めいている。くだけた感じがする。

活用 編集

ざ-る 動詞活用表日本語の活用
ラ行下二段活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 已然形 命令形
るる るれ れよ
  • 語頭の清濁に関して「さる」「ざる」両形が考えられ、語源、および後世の「しゃれ(洒落)る」「じゃれる」との関連についても諸説ある。
  • 語形上では、「さるる」からの「しゃるる(しゃれる)」、「ざるる」からの「じゃるる(じゃれる)」の派生は自然であり、また、現代語で「しゃれる」=垢抜ける、「じゃれる」=ふざけるの分化は明瞭であるが、この対立が歴史的にどこまでさかのぼりうるのかが問題となる。