つんざく

日本語

語源

• 『広辞苑』（岩波書店）によれば、「つみさく」の音便。『角川類語新辞典』（角川書店）によれば、「つきさく」の音便。『日本国語大辞典』（小学館）によれば、平安・鎌倉時代の訓点資料や古辞書の類に「つみさく」「つむさく」は見出されるが、「つきさく」は見えず、また、中古以来の音韻変化の例からみて、キの音便は一般にイであって、ム（ン）に転じた例は見出せない。

発音

• (東京式) つんざ​く [tsùńzáꜜkù] (中高型 – [3])
• IPA^(?): [t͡sɨ̃ᵝnd͡za̠kɯ̟ᵝ]
• (京阪式) つんざく

動詞

つんざく【劈く / 擘く】

1. (他動詞) つまんで引き裂く。また、激しく破り裂く。多く「耳を劈く」などの形で用い、大きな音がするさまを表す。
   • 突如として鼓膜をつんざくような烈（はげ）しい砲声が起った。（海野十三『浮かぶ飛行島』）

活用

活用と結合例

つんざ-く 動詞活用表（日本語の活用）

カ行五段活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
つんざ	か こ	き い	く	く	け	け

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	つんざかない	未然形 + ない
意志・勧誘	つんざこう	未然形音便 + う
丁寧	つんざきます	連用形 + ます
過去・完了・状態	つんざいた	連用形音便 + た
言い切り	つんざく	終止形のみ
名詞化	つんざくこと	連体形 + こと
仮定条件	つんざけば	仮定形 + ば
命令	つんざけ	命令形のみ

翻訳

• 英語: pierce ^(en), rend ^(en), split ^(en), （耳を劈くような）ear-splitting ^(en)