漢字 編集

字源 編集

  • 形声。「」+音符「 /*TSIT/」。「きる」を意味する漢語 /*tshiit/}を表す字。
    • かつて「会意形声文字」と解釈する説があったが、根拠のない憶測に基づく誤った分析である。
 

  
小篆

流伝の古文字
説文
(漢)
《六書通》
(明)

意義 編集

入声屑韻 編集

普通話陰平に変化したもの)

動詞 編集
  1. きる
  2. 刃物で骨を加工する。
  3. 擦り合わせる。

(普通話で去声に変化したもの)

動詞 編集
  1. せまる
形容詞 編集
  1. (刃が肌にぴったりとくっついているように)身にしみる。
  2. ぴったりしている。
副詞 編集
  1. 決して、絶対に。(身にしみるように言う、という意味から。)
名詞 編集
  1. 反切」。

去声霽韻 編集

  1. 一切」という熟語で、「すべて

日本語 編集

発音(?) 編集

名詞 編集

  1. きれの一部分。転じて布。

形容動詞 編集

古典日本語ではナリ活用で「セツ」のほか「セチ」とも読む。
  1. セツ緊急である、余裕がない。
  2. セツ) 心を込めて祈るさま。
  3. セツ) 身にしみて強く感じるさま。
    • いま私は中村屋に多数の若き人々を預り、これを思い出して責任を感ずることいっそうである。(相馬愛蔵、相馬黒光「一商人として―所信と体験―」)

派生語 編集

接尾辞 編集

  1. きれの一部分を数える助数詞

助詞 編集

  1. きりぎりのみだけ
    • 寄宿舎では、その日の講義のうちにあった術語だけを、希臘拉甸の語原を調べて、赤インキでペエジの縁に注して置く。教場の外での為事は殆どそれである。(森鴎外「ヰタ・セクスアリス」)

熟語 編集

手書きの字形について 編集

  • 右側の構成要素の書き方は、下記のいずれでもよい[1]
    1. 第2画の縦線を下ろしたところから右上にハネる(筆順画像の書き方)
    2. 第2画を曲げて終筆で止める(教科書体の書き方)
    3. 第2画を曲げて終筆で上にハネる

中国語 編集

*

動詞 編集

qiē

qiè

  1. 適合する

熟語 編集

朝鮮語 編集

*

熟語 編集

ベトナム語 編集

*

コード等 編集

点字 編集

脚注 編集