漢字 編集

Unicodeでは以下の2字種を同一コードポイントに収めており、環境によって表示が異なる。

日本語 編集

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JIS漢字制定時の誤掲出による。JIS X 0208では1972年版国土行政区画総覧を典拠として採用されているが、原典にはこの字形は存在しない。滋賀県犬上郡多賀町に「𡚴原(あけんばら)」の地名が掲載されており、この「𡚴」の字は異なる文字の一部を切って貼り合わせることで作字していたために貼り合わせた影が写っていた。これが横画と誤認されたのが原因とされる[1]幽霊文字のひとつ。

上記の事実が判明するまで各辞書では、

  1. 」の異体字とした(広辞苑 五版、漢字源、大辞泉など)
  2. 𡚴」の誤字を疑った(学研日本語大辞典など)

と、対応がまちまちであった。

前者については、の異体字として「⿱㞢女」と書くものがあり[2][3][4]、このバリエーションとしたものと思われる。字鏡集にも同じ字義の文字が「⿳山一女」の字形で掲載されているが、誤写の可能性がある。

なお、広辞苑では四版(1991年発行)以前は見出しなし、六版(2008年発行)以降は『「山女」の合字「𡚴あけび」の誤字』と修正されている。

中国語 編集

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  • 意義
あなどる。(女性の顔が)みにくい。

コード等 編集

脚注 編集

  1. JIS X 0208:1997 『7ビット及び8ビットの2バイト情報交換用符号化漢字集合』 日本規格協会、1997年、pp.289f。
  2. 『三省堂漢字辞典』pp.256(三省堂)1903年
  3. 諸橋轍次『大漢和辞典』 1989年、番号6094
  4. 『康熙字典』 p.256