算 段(さんだん)
- 方法や手段を工夫すること。
- ロダンは、自分の作品を一銭でも高く売ることにあらゆる根気と算段とを惜まなかつたと伝へられるが、これを以て芸術家としてのロダンを侮蔑する一部の人々に私は与することはできない。(岸田國士「芸術と金銭」)
- 金銭を都合すること。工面。
- ……とはいうものの、せめて汽車賃の算段がついてからという考えも、もちろん泛ばぬこともなかった。(織田作之助「アド・バルーン」)
- やりくり算段。無理算段。
- 心づもり。計画。
- 一日兎は森に這入つて行つた、牝狐を訪ねる算段で。彼が森の径を巡つてゐる時、牝狐は家で囲炉裡にあたつてゐた。(中原中也「山間秘話」)
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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否定 |
算段しない |
未然形 + ない
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否定(古風) |
算段せず |
未然形 + ず
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自発・受身 可能・尊敬 |
算段される |
未然形 + れる
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丁寧 |
算段します |
連用形 + ます
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過去・完了・状態 |
算段した |
連用形 + た
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言い切り |
算段する |
終止形のみ
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名詞化 |
算段すること |
連体形 + こと
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仮定条件 |
算段すれば |
仮定形 + ば
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命令 |
算段しろ 算段せよ |
命令形のみ
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