したりがお

日本語

発音

• (東京式) したりがお [shìtárígáó] (平板型 – [0])
• IPA^(?): [ɕi̥ta̠ɾʲiɡa̠o̞]
• (京阪式) したりが​お

名詞

したりがお【したり顔】（歴史的仮名遣い：したりがほ）

1. うまくしてやったという得意げな顔つき。
   • 「私しの方だって、ぬかりはありませんやね」と鼻子はしたり顔をする。（夏目漱石「吾輩は猫である」）〔1906年〕

用法

• 「したりがおに～」「したりがおで～」の形で、述語を修飾できる。
  • 花房はしたり顔に父の顔を見た。父は相変らず微笑んでいる。（森鴎外「カズイスチカ」）〔1911年〕
  • 出尻伝兵衛、したり顔で偉らそうな口をきいたが、この差出口はまるで余計なようなものだった。（久生十蘭「平賀源内捕物帳」）〔1940年〕

類義語

• 時知り顔（時を得顔）
• 得意顔
• ドヤ顔

翻訳

• 英語: triumphant look, smug look

動詞

したりがお-する【したり顔-する】

1. 得意げな顔つきをする。
   • 人生はチャンスだ。結婚もチャンスだ。恋愛もチャンスだ。と、したり顔して教える苦労人が多いけれども、私は、そうでないと思う。（太宰治「チャンス」）〔1946年〕

活用

活用と結合例

したりがお-する 動詞活用表（日本語の活用）

サ行変格活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
したりがお	し せ さ	し	する	する	すれ	しろ せよ

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	したりがおしない	未然形 + ない
否定(古風)	したりがおせず	未然形 + ず
自発・受身 可能・尊敬	したりがおされる	未然形 + れる
丁寧	したりがおします	連用形 + ます
過去・完了・状態	したりがおした	連用形 + た
言い切り	したりがおする	終止形のみ
名詞化	したりがおすること	連体形 + こと
仮定条件	したりがおすれば	仮定形 + ば
命令	したりがおしろ したりがおせよ	命令形のみ

翻訳

• 英語: look triumphant, look smug