- 修行僧が、唯一有することを認められる鉢を捨てて修行を投げ出すことから、との説があるが、有力な出典はなく、又、「鉢」の字を当てるのは明治以降であって、江戸期は「捨罪(『罰』の誤りか?)」などの記法もあり、語源俗解の疑いがある。「すてっぱち」の例もあり、「やけっぱち」「やけのやんぱち」「うそっぱち」等にみられる「はつ(=はてる)」に由来する「はち、ぱち」を、「すてる」に付し、強調したものではないか。
- (東京式) すてばち [sùtébáchí] (平板型 – [0])
- IPA(?): [sɨᵝte̞ba̠t͡ɕi]
すてばち【捨(て)鉢、棄鉢】
- やぶれかぶれ、自暴自棄。望みを失いやけな振舞に出ること。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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推量・意志 |
すてばちだろう |
未然形 + う
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過去・完了 |
すてばちだった |
連用形 + た
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否定形 |
すてばちでない |
連用形 + ない
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自動詞化 |
すてばちになる |
連用形 + なる
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言い切り |
すてばちだ |
終止形のみ
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名詞化 |
すてばちなこと |
連体形 + こと
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仮定条件 |
すてばちならば |
仮定形 + ば
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様態 |
すてばちそうだ |
語幹 + そうだ
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