なみはずれる【並外れる】
- (「人並み外れる」から、「人」が落ちたもの)通常とは著しく異なっている。人並みから外れている。
- 弱気で社交に馴れない人間の常として、彼の眼にまずイの一番に映じたのは、自分の身に生れてこの方あった覚えのないもの、というのはつまり――このお 初 ( はつ ) に知合いになった連中の並はずれた勇敢さだった。(アントン・チェーホフ 神西清訳 『接吻』)
- 子供として並外れた高い鼻と其(その)横に附いて居る立湧(たてわく)のやうな深い線、未来派(キユビスト)の描(か)きさうな目を栄子は持つて居るのである。髪の毛も叔母によく似た癖毛である。(与謝野晶子『帰つてから』1913年)
- 私を嚙んだ犬の毒が、並はずれて強かったために予防注射もその効を奏せぬのではあるまいか。(小酒井不木『犬神』1925年)
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | なみはずれない | 未然形 + ない |
意志・勧誘 | なみはずれよう | 未然形 + よう |
丁寧 | なみはずれます | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | なみはずれた | 連用形 + た |
言い切り | なみはずれる | 終止形のみ |
名詞化 | なみはずれること | 連体形 + こと |
仮定条件 | なみはずれれば | 仮定形 + ば |
命令 | なみはずれろ なみはずれよ | 命令形のみ |