日本語 編集

語源 編集

古典日本語はつ」(果つ)

発音 編集

動詞 編集

はてるてる

  1. (自動詞) つづいていた物事がわる。
  2. (自動詞) ぬ。
    • ここで果てるわけには行かない。
  3. (補助動詞) (動詞の連用形に付いて)すっかり~する。主に、悪い事柄を指すのに用いる。
    • 1935年、寺田寅彦「三斜晶系」[1]
      七月二十七日は朝から実に忙しい日であった。朝起きるとから夜おそくまで入れ代わり立ち代わり人に攻められた。くたびれ果てて寝たその明け方にいろいろの夢を見た。
    • 1936年、大阪圭吉「銀座幽霊」[2]
      血の気の引いた真ッ蒼な顔には、もう軽いむくみが来ていたが、それが房枝である事は間違いなかった。娘の君子は、警官に抱き制められながらも、母親の変りはてた姿へおいおいと声をあげて泣きかけていた。
    • 1946年、海野十三「骸骨館」[3]
      それにこの荒れはてた工場については、数箇月前のことであるが、恥の上塗りのようなかんばしくない事件がおこった。

活用 編集

類義語 編集

関連語 編集

複合語 編集

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  1. 青空文庫、2003年11月11日作成(底本:「寺田寅彦随筆集 第五巻」岩波文庫、岩波書店、1997(平成9)年9月5日第65刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2501_13850.html
  2. 青空文庫、2007年9月1日作成(底本:「とむらい機関車」国書刊行会、1992(平成4)年5月25日初版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000236/files/1269_28162.html
  3. 青空文庫、2001年11月12日公開、2011年10月8日修正(底本:「海野十三全集 第12巻 超人間X号」三一書房、1990(平成2)年8月15日第1版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000150/files/3387_21020.html