日本語 編集

動詞 編集

はなひらく花開く

  1. (自動詞) 咲く
    • 澗道を下るに竹林の間に椿の花開くを見る。(永井荷風「礫川徜徉記」)〔1924年〕[1]
    • 山村の春は遅く、梅も、桜も、桃も一時に花開くという。私は何故かそんな山村の春が偲ばれてならなかったのである。(外村繁「落日の光景」)〔1960年〕[2]
  2. (自動詞) 努力才能、何らかの取り組みなどが、具体的結果生むようになる。
    • 彼の讃仰おかないジャン・ジロオドゥーは、ルイ・ジュヴェにめぐり会つて、その才能ははじめて見事に花開いたのであつたが、(岸田國士「加藤道夫の死」)〔1954年〕[3]
    • 草の根からのエレクトロニクスの大衆運動は、ラジオやテレビの文化が花開くいしずえとなった。(富田倫生「パソコン創世記 第二部」)〔1994年〕[4]
    • きみの気位と氷が溶けるまで見届ける。真の女らしさが花開くまで見届ける。その日がいつか来る。(フレッド・M・ホワイト「煉獄」)〔奥増夫訳2019年〕[5]

活用 編集

類義語 編集


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  1. 青空文庫(2010年5月28日作成、2019年12月29日修正)(底本:「荷風随筆集(上)」岩波文庫、岩波書店、2006年11月6日第27刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001341/files/49674_70032.html 2020年3月22日参照。
  2. 青空文庫(2013年10月13日作成)(底本:「澪標・落日の光景」講談社文芸文庫、講談社、1992年6月10日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001499/files/51279_51588.html 2020年3月22日参照。
  3. 青空文庫(2011年2月8日作成)(底本:「岸田國士全集28」岩波書店、1992年6月17日発行)https://www.aozora.gr.jp/cards/001154/files/44858_42266.html 2020年3月22日参照。
  4. 青空文庫(1997年9月5日公開、2013年8月16日修正、CC BY 2.1 JP公開)(底本:「エキスパンドブック版 パソコン創世記」ボイジャー、1995年2月)https://www.aozora.gr.jp/cards/000055/files/365_51267.html 2020年3月22日参照。
  5. 青空文庫(2019年4月7日作成、CC BY 2.1 JP公開)(底本:The Nether Millstone. Little, Brown, and Company: Boston, 1907.)https://www.aozora.gr.jp/cards/002043/files/59758_67839.html 2020年3月22日参照。