漢字

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字源

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  • 指事。横棒の下側に印を加えたもの。「した」を意味する漢語 /*ɡrˤaʔ/}を表す字。
甲骨文字 金文 金文 金文 簡帛文字 簡牘文字 古文 小篆 流伝の古文字
西周 春秋時代 戦国時代 説文
(漢)
《六書通》
(明)

意義

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  1. した
  2. さげる
  3. さがるおりる
  4. ひくい
  5. 順序があとに来る
  6. 全体から見て、後にくる期間
  7. くだす、命令を出す
  8. 影響を受ける立場
    • 影響下、傘下、門下生
  • 対義字:

日本語

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教育漢字 (第1学年)

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名詞

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  1. したしももと方向
  2. したしももと重力作用する空間において、重力により引き寄せられる方向。
  3. もと】法令などの影響がおよぶ範囲。
  4. したしももと命令などの強制力を受ける側。従う側。
  5. 】成績評価で、劣っている状態。
    • 対義語 : (優れている状態)、(優劣のどちらとも言い難い状態)
    • 成績は中のですね。(「平均よりいくぶん劣っている」という意味合い)
  6. 【ゲ】 大規模な文章や書籍などで、終わり中の方の部分。
    • 対義語 : (はじめの方の部分)、(中の方の部分)
  7. した】あらかじめ用意する。
    • 下拵え / 下調べ / 下見
  8. (仏教) 凹形。六境ろっきょう十二処じゅうにしょ)の一つであるしき(「視覚の対象」のこと)を構成する20種類の属性の一つ(ウィキペディア「色 (仏教)」も参照)。

接尾辞

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  1. 【カ】 その効力や支配の及ぶ状態にあること。
    • 戒厳令下。戦時下。支配下。管轄下。県下。占領下。
  2. 【カ】 それよりも下層にある部分。
    • 意識下。閾下。形而下。水面下。

手書きの字形について

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3画目の書き方について「どこにも接していない」と指導する副読本が存在する[1]が、どちらでもよい[2]。東京書籍が1977年秋に自社の教科書体を修正するに当たり、「下」の字形を同年7月23日付の官報通りに修正しており[3]、この活字の修正を手書きにも適用するものと思ったのだろう。

熟語

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成句

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中国語

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発音

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動詞

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  1. くだりる
  2. 退場する。
  3. (雨・雪などが)
  4. (ある場所に)
  5. れる投入する。
  6. (学校・勤めなどが)わる
  7. はず
  8. 使つかついやす
  9. (命令・決断などを)くだする。
  10. 滞在する
  11. ゆず譲歩する。
  12. (囲碁・将棋を)
  13. (動物が)

形容詞

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  1. つぎの。

方位詞

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  1. (方向・位置)~の

量詞

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  1. 動作の回数。
  2. 技能・腕前などを表す量詞。

熟語

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朝鮮語

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ベトナム語

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*

動詞

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  1. げる

文字情報

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U+4E0B, 下
CJK 統合漢字-4E0B

[U+4E0A]
CJK統合漢字
[U+4E0C]
文字コード (文字集合規格)
-
  • KS X 1001: 0x793B
漢点字 六点漢字
字典掲載
康熙字典 76ページ, 10文字目
諸橋大漢和辞典 (修訂第2版) 14
新潮日本語漢字辞典 (2008) 7
角川大字源 (1992) 4
講談社新大字典 (1993) 13
大漢語林 (1992) 8
三星漢韓大辞典 (1988) 147ページ, 1文字目
漢語大字典 (1986-1989) 1巻, 7ページ, 1文字目

脚注

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  1. 『学習漢字996の読み方・書き方』初版 p.29 小学館 1978年5月、『小学学習漢字の正しい書き方』p.22 旺文社 1978年4月
  2. 『常用漢字表の字体・字形に関する指針(報告)』p.91,123 2016年2月29日 文化庁
  3. 『教科書体変遷史』p.129 板倉雅宣 東京書籍(2003年)