Jones式発音記号は音声学者Daniel JonesThe Pronunciation of English (1918) の中で用いた発音記号が元になっているもので、日本国内で発行されている英和辞典等で最も多く用いられている英語発音の表記法です。

強勢(ストレス)は母音字の上に第一強勢はアキュート・アクセント符号(  ́ )、第二強勢はグレイヴ・アクセント符号(  ̀ )を付けることで表します。斜体の記号は方言などの違いによって発音されない場合があることを示し、上付きのr (r) は、アメリカ英語では常に発音されますが、イギリス英語では次に母音が続く場合のみ発音されます。

特徴としては、細かい発音差を吸収できることがあげられます。その結果、大多数の英語話者にとって明らかに違う母音である /i//ɪ/; /u//ʊ/ がそれぞれ同じものであると錯覚させてしまいます。方言など微妙な発音差を表現するにはIPAX-SAMPAを用いるべきでしょう。

記号

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母音
種別記号綴字
単母音 imill
meet, tea
epet, head
æcap
əabout
əranger
əːrgirl, pearl
ʌcome, up
ɑox, holly
ɑːpalm, father
ɔhot, dog
ɔːlaw, mall
ubook
blue, food
二重母音 rnear, here
eibay, age
rcare
aipie, sky
aunow
ɔiboy, join
ougo, low
rpoor, cure
子音
種別記号綴字
破裂音 ppipe
bbaby
ttent, liked
ddad
kcake
ɡgo
摩擦音 ffife, phone
vvia
θearth
ðother
ssister
zzoo, apples
ʃshade
ʒmeasure, Asia
hhigh
破擦音 ʧchair, watch
ʤbridge, age
鼻音 mmom
nnoon
ŋring
側音 llily
接近音 jyou
wwe
rrice