机上(きじょう)
- 机の上。
- 私が机上をちらと見て思わず口をゆがめたのを、素早く彼は見てとった様子で、憤然、とでも形容したいほどの勢いで、その机上の本を取り上げ、 「いい小説ですね、これは。」 と言った。(太宰治 『母』)
- (語義1より転じて)理論上の、特に現実との間に乖離のあるものや実行不可能なものを言う。
- 机上の空論
- 吉岡は百米を何十歩だかで走り、そのきまった歩数で走る時によいレコードがでるというようなことを言っていたが、そのような独走的な、又、無抵抗なものは、単に机上の算数であって、力というものではない。(w:坂口安吾 『安吾巷談 世界新記録病』 文中「独走的」は原文ママ)