日本語 編集

動詞 編集

する (けっする)

  1. (自動詞) 決まる定まる
    • 今となっては、あなたが自分で自分を解決するばかりです。それで凡てが決します。(豊島与志雄「二つの途」)〔1920年〕[1]
    • 場合によってはある一人のこういう耐久力のいかんによって一軍あるいは一国の運命が決するようなことがないとも限らない。(寺田寅彦「記録狂時代」)〔1933年〕[2]
    • 二十六年度、国庫より1/2の補助金(八千万円ないしそれ以上)を闘いとることは、全図書館界、出版界の文化運動によって、決するのである。(中井正一「図書館法を地方の万人の手に」)〔1950年〕[3]
  2. (他動詞) 決める定める
    • こういう考えが妥当であるかないかを決するには、次のような実験をやってみればよいと思われる。(寺田寅彦「疑問と空想」)〔1934年〕[4]
    • 考えて見ると何方にも一理窟があって容易にその賛否を決しにくい。(牧野富太郎「植物記」)〔1943年〕[5]
  3. (自動詞) (他動詞) 決壊する。
    • 一九〇五年になって彼は永い間の研究の結果を発表し始めた。頭の中にいっぱいにたまっていたものが大河の堤を決したような勢いで溢れ出した。(寺田寅彦「アインシュタイン」)〔1921年〕[6]

活用 編集

成句 編集

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  1. 青空文庫(2008年9月18日作成、2011年10月3日修正)(底本:「豊島与志雄著作集 第一巻」未来社、1967年6月20日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000906/files/42405_32976.html 2019年4月5日参照。
  2. 青空文庫(2003年7月6日作成)(底本:「寺田寅彦随筆集 第四巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店、1997年6月13日第65刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2484_11317.html 2019年4月5日参照。
  3. 青空文庫(2009年8月23日作成)(底本:「中井正一全集 第四巻 文化と集団の論理」1981年5月25日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001166/files/49715_36060.html 2019年4月5日参照。
  4. 青空文庫(2000年10月3日公開、2003年10月30日修正)(底本:「寺田寅彦随筆集 第五巻」小宮豊隆編、岩波文庫、岩波書店、1993年10月15日第61刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2361_13802.html 2019年4月5日参照。
  5. 青空文庫(2015年3月1日作成)(底本:「植物記」ちくま学芸文庫、筑摩書房、2008年12月10日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001266/files/51368_56013.html 2019年4月5日参照。
  6. 青空文庫(2006年7月13日公開、2011年11月27日修正)(底本:「寺田寅彦随筆集 第六巻」 樋口敬二、太田文平編、岩波文庫、岩波書店、1997年5月6日https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/43074_23773.html 2019年4月6日参照。