無事(ぶじ)
- 何事もなかったこと、心配していたことが起こらなかったこと。
- 人間は無事をこいねがうの念の強ければ、その強いだけそれだけ臆病になるものである。(伊藤左千夫 『水害雑録』)
- 静岡が丸潰れになるほどなら三島あたりでもこれほど無事なはずがなさそうに思われた。(寺田寅彦 『静岡地震被害見学記』)
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 |
語形 |
結合
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推量・意志 |
無事だろう |
未然形 + う
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過去・完了 |
無事だった |
連用形 + た
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否定形 |
無事でない |
連用形 + ない
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自動詞化 |
無事になる |
連用形 + なる
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言い切り |
無事だ |
終止形のみ
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名詞化 |
無事なこと |
連体形 + こと
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仮定条件 |
無事ならば |
仮定形 + ば
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様態 |
無事そうだ |
語幹 + そうだ
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無事(ぶじ)
- 何事もなく、つつがなく。
- その他いろいろありましたが、無事終ったことにはマチガイございません。(坂口安吾 『明治開化 安吾捕物 その三 魔教の怪』)
無事 (繁体字, ピンイン wúshì, 簡体字 无亊)
- 何事もない様子である。
- 機能・意味から見ると、形容詞の叙述用法であるが、とりあえず品詞分類は英語版による(要検討)。