焼きを入れる(やきをいれる)
- 鋼などの金属を高温に加熱した後に急冷して、硬化させる。焼入れする。
- 即ち此の銑鉄にして鋼鉄は焼きを入れ得る鉄を云い一度び真ッ赤に熱して急に冷却し鍛錬して引き延ばし得るもの(服部漸 「製鉄事業に就て (上・中・下)」)〔1916年〕[1]
- もしも我々が彼等に遭遇して、彼等がイギリス式に焼きを入れた鋼鉄棒のごとき不撓不屈の連中であるとすれば、彼等を捕らえる際、彼等がちょっとでも反抗を試みるようなら、それは我々にとっては、彼等を殺すための方便になるんです。(バルザック オノレ・ド 『ゴリオ爺さん』)〔中島英之訳2015年〕[2]
- (1から転じて)鍛えるという名目で、厳しい制裁を加える。
- 併しこのときにおいて我々は日本の農協運動の健全性を取り戻すには、第一に中金と信連に焼きを入れなければならんという声が事実上において農民の一般の声です。(戸叶武、第16回参議院農林委員会)〔1953年〕[3]
- 二年生が一年生の鍛え方が甘いと、つまり焼きを入れる、びんたとかその他のリンチをやることについてやさしくやると、このやろう甘いぞと言って、さらに二年生が三年生から焼きを入れられる。(赤松勇、第71回衆議院法務委員会)〔1973年〕[4]