やつ
日本語
編集名詞・谷津
編集名詞・八つ
編集やつ【八つ】
関連語
編集名詞・奴
編集やつ【奴】
- (名詞)
- 人をぞんざいに扱ったり見下したりしていう語。ときに、目下のものに親しい気持ちをこめていう語
- 世間の奴があんまりのろのろに見えてならねえものだから(中里介山『大菩薩峠 農奴の巻』)
- 「あいわかったか、予に成り代わって、ふびんなそのふらち者じゅうぶんに取り調べたうえ、ねんごろにいたわって、しかとしかりつけい!」/「心得ました。ご諚どおりしかりつけまするでござります」/「いつもながら小気味のよいやつよのう」(佐々木味津三『右門捕物帖 献上博多人形』)
- 物事を無作法にいう語
- 貯えた蜜柑の皮に光沢があって、皮と肉との間に空虚のあるやつは中の肉の乾(ひから)びておることが多い。皮がしなびて皺(しわ)がよっているようなやつは必ず汁が多くて旨い。(正岡子規『くだもの』)
- 形式名詞「こと」「もの」を砕けていう語
- 「(略)好きこそ物の上手というやつで、あたり近所に敵がいねえものだから、つい増長して、親爺の隠徳にすっかり泥を塗ってしまいやした」/(中略)「わしも御同様さま、餓鬼の時分から悪知恵が人並に生れ増したところへ、この足のはやいというやつが全く魔物でしてね、これをいい方へつかって、飛脚屋渡世でもして納まっていればいいやつを、世間の奴があんまりのろのろに見えてならねえものだから、この通り、道を踏みはずしてしまいやしたよ」(中里介山『大菩薩峠 農奴の巻』)
- 獣などを見下していう語
- 人をぞんざいに扱ったり見下したりしていう語。ときに、目下のものに親しい気持ちをこめていう語
- (代名詞)
関連語
編集成句
編集名詞:谷
編集やつ【谷】