「付録:日本語の発音表記」の版間の差分

ここでは、[[{{ja}}]]（標準語）の発音表記に就ついての詳細を記す。記号は[[w:国際音声記号|国際音声記号]]を使用。ウィキペディアにある[[w:日本語|日本語]]の項も参照。

音素の説明に「……の子音」又または「……の母音」とあり、特記が無ない場合、その文字を単独で発音した時に出現する音を指している。

:「が、ぎ、ぐ、げ、ご」の子音。音価{{phone|ɡ}}。語中の多くの位置で{{phone|ŋ}}となり、話者によっては弁別的となる。いずれの場合も閉鎖し切きられずに摩擦音となる場合がある：{{phone|ɣ}}, {{phone|ɣ̃}}。

:*鼻音化に就ついて、片仮名の発音表記では「゜」を使っている：ニ↗ホンコ゜（日本語）

:「わ」の子音。音価は{{phone|ɰ}}。円唇性が無なく、張唇性も弱い。子音に後続し得る。

:現代かなづかいで「っ」と記される。後続子音を長子音とし、先行の音節末且かつモーラ的な形態となる。

:欧米では一般にこれを声門閉鎖{{phone|ʔ}}としている事ことが多いが、実際には、後続の子音と同じ内破音（入声ともいう）がモーラを形成するに足る時間継続されているもの{{phone|p̚ˑ, p̚ʲˑ, t̚ˑ, t̚ʲˑ, k̚ˑ, k̚ʲˑ, s̚ˑ, ɕ̚ˑ}}である。内破音自体は、後続の子音と異なる子音がありえることを除き、周辺の{{ko}}、{{ain}}にも存在し、珍しくない。（日本語の声門閉鎖は一般に単語の最初の母音の前でしか起きない。即ち{{phone|ʔi, ʔe, ʔa, ʔo, ʔɯ}}。）

総じて中段中舌寄りであり、円唇性や張唇性が強くない或、あるいは弱い。母音の長短は区別される。

一方、同様に東北・東関東では、{{phoneme|i, ɯ}}の区別が曖昧になり、{{phone|ʉ}}に融合している。これは古い時代の日本語を反映していたものではない。

アクセントの核といえるものがあり、核のあるモーラ迄までは高く発音され、次のモーラからは低くなる。核が最初のモーラに無ない場合、最初のモーラは低く、次から核のあるモーラ迄までは高く発音される。次に核を持つ或、あるいは複音節の語が続くと、この規則はリセットされ、その語からまた新たに規則が適用される。長母音に核がある場合、高く発音されるのは先のモーラだけであり、長母音内でピッチが下がる。

*片仮名の発音表記では「↗」と「↘」を利用し、「↗」以降のモーラは高く、「↘」以降のモーラは低く発音されるという事ことを現した。第1モーラに対しては、次のモーラに「↘」があれば高く、そうでなければ低いという事ことが自明となである為ため、表記しない。

標準語の動詞のアクセントは、終止形（ル形）にアクセント核があるか無ないかが分かれば、活用形のアクセント核の有無および位置を判定できる。

表中の「＝」（全角イコール）は核が無ないことを明示するためにつけた。