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===読み===
*「拉」の読みはは呉音「ろふ(ロー)」漢音「らふ(ロー)」、「らふ」が促音化した際は「らつ(ラッ)」である<ref>p[[入声]]のフツ相通。同様の読みとして他に「合致」(がふ→がつ)、「雑誌」(ざふ→ざつ)など。</ref>。したがって、「拉致」は本来「らち」とは読めない。
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*「拉」をラと読む語としては他に「拉丁(ラテン)」「拉薩(ラサ)」などがある。これは漢土での Latin を音訳した語を、日本での Latin の音訳ラテン」と読ませ字」ているのであって、厳密に言えば「拉の字をラと読んでいる」わけではない。しかし拉という字に元々なじみの薄い日本にこのような漢語の用字が伝わった結果として「拉の日本漢字音はラである」という誤った認識が広まった可能性がある。
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*1927年の幸田露伴「暴風裏花」(『竜姿蛇姿』所収)では「拉致」に「らふち」というルビが付されている。しかし1943年の『史傳小説集』では「らち」に改められている。
*「らち」という読みがいつごろ現れたかは不明であるが、上記の『丙寅 大正茶道記』など戦前の出版物にもすでに「らち」とルビを振った例が見られる。また日本放送協会が1939年に作成した内部資料『放送用語調査委員会決定語彙記録』によれば、当時のラジオ放送では「らち」と読まれていた<ref>[http://www.nhk.or.jp/bunken/summary/research/report/2009_02/090205.pdf 『戦前の放送用語委員会における“伝統絶対主義”からの脱却』 - NHK放送文化研究所]</ref>。