「まったく」の版間の差分

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全くが肯定形に続く口頭語の例。尾崎は江戸下町生まれ。
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#(評価の方向性と無関係にその度合いを強調)[[たいへん]]、全然。
#:めの前もくらむやうに[[いそぐ|急ぎ]]ました。[[あんまり]]急ぎすぎたのでそれはながくつゞきませんでした。雪が'''まったく'''[[ひどい|ひどく]]なって来た方も行く方も[[まるで]]見えず二人のからだもまっ白になりました。そして楢夫が泣いて[[いきなり]]一郎に[[しがみつく|しがみつき]]ました。([[w:宮沢賢治|宮沢賢治]] 『[[w:ひかりの素足|ひかりの素足]]』)
#:彼の横顔を恍惚(ほれぼれ)と遙(はるか)に見入りたりしが、遂(つひ)に思堪(おもひた)へざらんやうに呻(うめ)き出(いだ)せり。「好(い)い、好い、'''全く'''好い! 馬士(まご)にも衣裳(いしよう)と謂(い)ふけれど、美(うつくし)いのは衣裳には及ばんね。物それ自(みづか)らが美いのだもの、着物などはどうでも可(い)い、実は何も着てをらんでも可い」(尾崎紅葉『金色夜叉』1897年)
====用法====
*[[強調]]の用法としては、「[[全然]]」「[[まるで]]」「[[てんで]]」同様、打消しの表現に伴うものが正しいものとされる、それに引き続き[[消極]][[表現]]に関する用法がしばしば見られるようになり、それが、単なる強調の表現となる。後者によるほど、[[誤用]]との印象をもたれがちとなる。ただし、「まったく」の場合、「本当に」の意味で用いられる場合は、[[元来]]、打消し表現と無関係である。