こころ

日本語

語源

古典日本語「こころ」 < 古代日本語 kökörö < 日本祖語 *kəkərə

発音

• (東京式) こころ​ [kòkóróꜜ] (尾高型 – [3])
• (東京式) ここ​ろ [kòkóꜜrò] (中高型 – [2])
• IPA^(?): [ko̞ko̞ɾo̞]
• (京阪式) こ​ころ

名詞

こころ【心】

1. 人間の精神活動。また、精神活動をつかさどるもの。
2. きもち、感情。
3. ものの感じ方、考え方。
4. 興味、関心、意志、意欲。
5. 表面上出さない、奥底にしまっている本当の気持ち。本心。
   • 心から/心より御礼申し上げる。
6. 物事の本質。物事の奥底にある内容。
7. 謎（なぞ）かけの答（こた）え。
8. 心臓、胸（むね）。

関連語

• 類義語: きもち、精神、心情、心理、魂（たましい）
• 対義語: からだ
• 派生語: 心得、心得る、心がけ、心がける、心配り、心苦しい、心付け、心ばかりの、心もとない

翻訳

訳語

• アイスランド語: hjarta ^(is) 中性
• アラビア語: قلب‎ ^(ar) (qalb)
• アルバニア語: zemër ^(sq)
• イタリア語: cuore ^(it)
• 英語: heart ^(en)
• エストニア語: süda ^(et)
• オランダ語: hart ^(nl)
• カタルーニャ語: cor ^(ca)
• ギリシア語: καρδιά ^(el) (kardiá)
  • 古典ギリシア語: καρθία ^(grc) (karthía)
• 高地ソルブ語: wutroba ^(hsb), čerwjene ^(hsb)
• スウェーデン語: hjärta ^(sv), hjärter ^(sv)
• スペイン語: corazón ^(es) 男性
• スロヴェニア語: srce ^(sl)
• タガログ語: puso ^(tl)
• 低地ソルブ語: wutšoba ^(dsb)
• ドイツ語: Herz ^(de) 中性
• トルコ語: yürek ^(tr), kalp ^(tr)
• ヒンディー語: हृदय ^(hi) (hr̥daya)
• フィンランド語: sydän ^(fi), hertta ^(fi)
• フェロー語: hjarta ^(fo) 中性
• フランス語: cœur ^(fr)
• ブルガリア語: сърце́ ^(bg) (sǎrcé)
• ペルシア語: ペルシア語
• ポーランド語: serce ^(pl) 中性
• ポルトガル語: coração ^(pt)
• ラテン語: cor ^(la)
• リトアニア語: širdis ^(lt) 女性
• ルーマニア語: inima ^(ro) 女性
• ロシア語: се́рдце ^(ru) 中性 (sérdce)
• ロマンシュ語: cor ^(rm)

動詞

こころする【心する】

1. （文章語）心に留める。注意する。覚悟する。

活用

活用と結合例

こころ-する 動詞活用表（日本語の活用）

サ行変格活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
こころ	し せ さ	し	する	する	すれ	しろ せよ

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
否定	こころしない	未然形 + ない
否定(古風)	こころせず	未然形 + ず
自発・受身 可能・尊敬	こころされる	未然形 + れる
丁寧	こころします	連用形 + ます
過去・完了・状態	こころした	連用形 + た
言い切り	こころする	終止形のみ
名詞化	こころすること	連体形 + こと
仮定条件	こころすれば	仮定形 + ば
命令	こころしろ こころせよ	命令形のみ

---

古典日本語

語源

古代日本語 kökörö < 日本祖語 *kəkərə

発音

三拍名詞五類^(?)

• (平安時代)こころ
• (南北朝時代)こ​ころ
• (室町時代)こ​ころ
• (江戸時代)こ​ころ

名詞

こころ【心・情】

1. こころ。精神。
2. 感情。気（き）持（も）ち。
3. 意志。意向。
4. 情（なさ）け。
5. 情趣。趣（おもむき）。
6. 思慮。道理。分別。判断。
7. 本質。
8. 心（こころ）構（がま）え。
9. 中心。

諸言語への影響

• 現代日本語: こころ