しが 、 じか 、および じが も参照。

日本語 編集

名詞 編集

 

しか鹿シカ

  1. 偶蹄目シカ科の哺乳類の総称。雄はを持ち、角は毎年生え替わる。ニホンジカ・トナカイなど。アジアヨーロッパ・南北アメリカに分布。
  2. 1.のうち、特に日本に分布する種のニホンジカを指す。(秋の季語)
    • 奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿しかの 声聞くときぞ 秋はかなしき(古今集 猿丸大夫

発音 編集

語源 編集

女からみた兄弟・夫をあらわす古典日本語: の転と、鹿をあらわす

翻訳 編集

助詞 編集

しか

  1. (打ち消しの言葉と共に)特定の内容以外のものを否定することを示す助詞。のほかには。
    • この仕事は、彼(に)しかできない。(=この仕事は彼だけにできる仕事だ。この仕事ができるのは彼だけだ)
  2. (「体言+しか+ない」の形で)そのような感情でいっぱいだ。
    • 今は悔しい気持ちしかない。
    • これほど良くしていただいて、皆さんにもう感謝の言葉しかありません。
  3. (「動詞連体形+しか+ない」の形で)特定の行為のみをせざるをえない、するべきだ。それ以外のことをするわけにはいかない。よりない。ほかない。以外にない。するだけだ。
    • 前を向いて歩いて行くしか方法はないんだよ。
    • やるしかない。
    • 見事と言うしかない。

用法 編集

  • 助詞の「」につくことはできない。「」につくことはまれ。「」「」や「」は文脈により省略されることもある。
    • (私が行く。→)私しか行かない。
    • (その点を指摘している。→)その点(を)しか指摘していない。
    • (そこにある。→)そこ(に)しかない。
    • (その会社と取引する。→)その会社(と)しか取引しない。
  • 「動詞連体形+ことをする」のような文に「しか」をつける場合は、「を」や「ことを」が省略されることが多い。
    • 休む(こと)しかしない。/休む(こと)しかできない。/休む(こと)しかさせない。
  • 「サ行変格活用の動詞連体形+ことをする」のような文では以下のようになる。
    • 勉強(すること)しかしない。/勉強(すること)しかできない。/勉強(すること)しかさせない。

関連語 編集

翻訳 編集

同音異義語 編集

しか


古典日本語 編集

副詞 編集

しか

  1. そのように。
    • わがいほは 都のたつみ しかすむ 世をうぢ山と 人はいふなり(古今集 喜撰法師
      私の庵は、都の南西にあって、鹿が住んで、世を憂えた人が、そのように住んでいる宇治山と人は噂しています。
      「しかぞ住む」と「鹿ぞ住む」、「憂し」と「宇治」を掛けた和歌