衣鉢を継ぐ(いはつをつぐ)
- 先人の残したものを受け継ぐこと。衣鉢とは先人から弟子に伝授され受け継がれる奥義のことで「えはち」「えはつ」とも読む。「遺髪を継ぐ」と誤用されることがある。[1]
- ジョルジュ・ド・ポルト・リシュ(Georges de Porte-Riche, 1849-1930)は、精密な恋愛心理の解剖家として、ラシイヌの衣鉢を継ぐ名作家である。(岸田國士 『近代劇論』)
仏教用語を出典とする。「衣」は袈裟、「鉢」は托鉢に使う鉢を表し、仏僧が弟子に衣と鉢を仏法の伝授と共に託すことに由来する。
- ↑ 改訂新版 朝日新聞の用語の手引(朝日新聞社) 553ページ