覿面

日本語

名詞・形容動詞

覿面 (てきめん)

1. 目の当たり、目前。
   • 事によったら例のファキイルと云う奴 がアルラア・アルラアを唱えて、頭を掉っているうちに、覿面に神を見るように、神経に刺戟を加えて行って、一時幻視幻聴を起すに至るのではあるまいか。（森鴎外『百物語』）
   • ちと人が悪いようなれども一切只にて拝見したる報いは覿面 、腹にわかに痛み出して一歩もあゆみ難くなれり。（寺田寅彦『半日ある記』）
   • 越後の油田は涸渇に瀕し、数百万の生霊の代償として露西亜から貰った樺太の油田が思わしからず、台湾の新油田も多寡の知れたものである事が判明している今日、石油の不足から来る覿面な戦闘力の不足のために、世界無比の軍隊を有する日本民族が、どれだけの軟弱、退嬰外交を続けて来ました事か。（夢野久作『暗黒公使（ダーク・ミニスター）』）
2. 結果・効果が目に見えて現れること。またそのさま。
   • 効果覿面

活用

活用と結合例

覿面-だ 形容動詞活用表（日本語の活用）

ダ活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
覿面	だろ	だっ で に	だ	な	なら	(無し)

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
推量・意志	覿面だろう	未然形 + う
過去・完了	覿面だった	連用形 + た
否定形	覿面でない	連用形 + ない
自動詞化	覿面になる	連用形 + なる
言い切り	覿面だ	終止形のみ
名詞化	覿面なこと	連体形 + こと
仮定条件	覿面ならば	仮定形 + ば
様態	覿面そうだ	語幹 + そうだ

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中国語

動詞

覿 面（dímiàn　簡体字:觌面）

1. （文章語）見る。
2. （文章語）会う。