日本語 編集

動詞 編集

する (しする)

  1. (自動詞) (「~に資する」の形で)~を助ける。~を助長する。~に役に立つ
    • 1935年、寺田寅彦「災難雑考」[1]
      それには問題のつり橋のどの鋼索のどのへんが第一に切れて、それから、どういう順序で他の部分が破壊したかという事故の物的経過を災害の現場について詳しく調べ、その結果を参考して次の設計の改善に資するのが何よりもいちばんたいせつなことではないかと思われるのである。
    • 1954年、中谷宇吉郎「科学と国境」[2]
      もちろん日本での科学的発見を、日本で実用化して、国民の生活水準向上に資した例もあるが、全体から見たら、ほんの一部に過ぎない。

活用 編集

資-する 動詞活用表日本語の活用
サ行変格活用
語幹 未然形 連用形 終止形 連体形 仮定形 命令形


する する すれ せよ
しろ
各活用形の基礎的な結合例
意味 語形 結合
否定 資しない 未然形 + ない
否定 資せず 未然形 +
自発・受身
可能・尊敬
資される 未然形 + れる
丁寧 資します 連用形 + ます
過去・完了・状態 資した 連用形 +
言い切り 資する 終止形のみ
名詞化 資すること 連体形 + こと
仮定条件 資すれば 仮定形 +
命令 資せよ
資しろ
命令形のみ

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  1. 青空文庫(2003年11月11日作成、底本:「寺田寅彦随筆集 第五巻」岩波文庫、岩波書店、1997(平成9)年9月5日第65刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2500_13848.html
  2. 青空文庫(2018年12月24日作成、底本:「中谷宇吉郎集 第七巻」岩波書店、2001(平成13)年4月5日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001569/files/57262_66756.html