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名詞 編集

宿(おうしゅくばい)

  1. 村上天皇の時代に、宮中の梅が枯れたので、天皇が命じて市中の美しい梅を求め移し替えたところ、その持ち主であった紀貫之の娘が、権柄づくを諫めた梅の歌を詠じ、天皇が恥じ入ったという故事、又はその詠われた梅。
    • 参考:天暦の御時に、清涼殿の御前の梅の木の枯れたりしかば、もとめさせ給ひしに(中略)西の京のそこそこなる家に、色濃く咲きたる木の、やうだい美しきが侍りしを掘り取りしかば、家のあるじの、木にこれ結びつけてもて参れと(中略)なればいともかしこし鶯の、宿はと問はばいかが答へん(中略)貫之のぬしの娘の住む所なりけり(大鏡