ハンガリー語 編集

発音 編集

  • IPA(?): /ˈtɛt͡sːik/
  • (ファイル)
  • 分綴: tet‧szik

語源 編集

廃語となった動詞 tetik +‎ 接尾辞 "-szik"

動詞 編集

tetszik

  1. (自動詞) 気に入られる好かれる
    Sok embernek tetszik az új változat.多くの人が新しいバージョンを気に入っている。(逐語訳: 新しいバージョンは多くの人に好かれている)
  2. (助動詞 動詞の不定詞を伴って, 高齢者に対する礼儀正しさを示すため) どうぞ、よろしければ。
    Tessék velem jönni.よろしければ、私と一緒においでください。(逐語訳: 私と一緒に来ることが気に入られますように)
    Hogy tetszett mondani?何とおっしゃいましたか?
  3. (自動詞, 古・廃) …のように見える、…のように思われる、…らしい。(~の -nak/-nek)

用法 編集

  • この動詞は気に入られている人物もしくは物事が主語となる。好意を持つや気に入るといった動作の主体には与格(-nak/-nek)をあてる。
    Péternek tetszik Mari.ペーテルはマリが好きです。(逐語訳: ペーテルにマリは気に入られている)
    Tetszik nekem ez a cipő.はこの靴が好きです。
    Tetszenek nekem ezek a cipők.はこれらの靴が好きです。
  • 動作の主体が文中に欠けている場合は、理にかなう動作主が暗示される。
    Tetszik ez a cipő. (+ “nekem”)(私は)この靴が好きです。
    Tetszik ez a cipő? (+ “neked”)(君は)この靴が好きですか?
  • 主語が欠けている場合は、ezこれ、それもしくは azそれ、あれが暗示される。
    Ahogy tetszik (+ “az”, “neked”)お気に召すまま(シェイクスピアの喜劇)
    Tetszik? (+ “ez”, “neked”)(あなたはこれを)気に入っていますか?
    Tetszik. (+ “ez”, “nekem”)(私はそれを)気に入っていますよ。

この動詞は、行為の主体ではなく感覚を促する刺激や故意でない感情が主語となる場合がある。体験者(刺激や感情を受ける存在)は対格与格で表されることがある。体験者が与格で表されるケースとしては hiányzik寂しく思うízlikいい味がするkell必要がある、~しなければならないtetszik人の心を惹きつけるvan/megvan持つ、~にある がある。
体験者が対格で表される場合、定活用であれば目的語は3人称(彼/彼女/それ、それらの複数)であると、不定活用であれば1人称(私、私たち)や2人称(あなた、あなた方など)が目的語であるとして差し支えない。動詞 érdekel の場合、直説法現在3人称単数形の定活用 érdekli őt は「彼/彼女は興味を持っている」という意味であり、不定活用 érdekel engem/téged/minket は「私/あなた/私たちは興味を持っている」という意味である。 érdekellek という形の場合は「あなたは私に興味を持っている」という意味である。同様の構文上の振る舞いを持つ動詞には zavar悩まされるizgat心配にさせる、興奮させる が含まれる。

活用 編集

助動詞として使われる場合、誰かに敬意を持って話しかけるというその目的から、3人称の語形変化だけが現れる。これらのうち、命令法では単数形で tessék 、複数形でtessenek という古語からの語形にも置き換えられます。 tessék という語は間投詞として現代でも使用が続いている。

類義語 編集

(語義1):

(語義2):

(語義3):

派生語 編集

(動詞派生接頭辞を伴って):

成句 編集

参考文献 編集