あじょうにもかじょうにも
- ああしようにも、こうしようにも。方策が分からないさま。万策が尽きたさま。
- 『おめえの、家にハア帰ってきた兄さまが、首こサ吊っておっ死んじもうて、あじょうにもこじょうにもおえねえはやく戻ってクンロ。さもねえとおッ母さまの頭にくるど』――大河内常平「三本指の村正」『与太公の街』榊原書店、1957年5月、89頁。
- これサ、このふとはわからねえ人だ。後の宿で梅津様の邸を聞いたら三丁あがれと言い申したが、まだ坂を一丁もあがり申さぬに又下がれとは、あじょうにもがじょうにも、理屈がわかり申さない。――「音菊天竺徳兵衛（天徳）」『名作歌舞伎全集』第9巻（鶴屋南北集）、東京創元新社、1969年4月、27頁。
- 『故事・俗信 ことわざ大辞典』尚学図書編集、小学館、1982年2月、28頁。
