わかる【分(か)る、解る、判る】
- (分かる、判る)(調べたことによって)事実が明らかになる、情報が得られる。判明する。知識がある。
- 捜査によって被害者の身元がわかる。
- その件についてはよくわかりません。
- (分かる、解る)ものごとの解釈などについて納得する、理解する、あるいはその能力がある。
- 大人になればわかるだろうさ。
- ヒンディー語は駄目だがタミル語ならわかる。
- このあたり土地勘がなくて道がよくわからないから案内してくれ。
- 世情に通じ納得しやすい、ものわかりがよい、受容的で意地を張らない。
- 話のわかる人。
- いつまでもわからないことを言うんじゃない。
- こいつはこうでもしないとわからないんだよ。
- (多く逆接や譲歩を導いて)了解や納得ができる。説得力がある。一定の正当性がある。容認される。
- 軽食程度ならまだわかるが、なぜこの時期に大人数で集まって深夜まで宴会したのか。
- 送別会はわかるがリモート開催する方法もあっただろう。
- 予測がつく、推測できる。
- 首相は答弁がワンパターンだから次に何を言うかだいたいわかる。
- このままいくとどうなるかわからないぞ。
- 同点ホームランが出て試合はわからなくなった。
- 急に何を言い出すやらわからないやつだな。
- こんなことになるなんて、人生はわからないものだ。
- 言うことをきかないとわかってるだろうな。(=「大変なことになるぞ」と脅す表現)
- (否定語とともに)事情がことなるかもしれない。可能性がありそうだ。
- 地元は不景気だが都会はわからないと思って東京に出た。
- (「かもわからない」などの形で)可能性を表す。かもしれない。
- (口語) (「わかる」の形で)共感を表す。
- 「自信を、お持ちになつていいのよ。あたし、うれしいの。泣きたいくらゐ。」嘘は、なかつた。/「わかる。わかる。」(太宰治『火の鳥』)
- (口語) (「わかった」の形で)了解や同意を表す。
- 太陽は笑って、水草の訴えを聞いていましたが、「わかった、わかった。」と、その頭を振ってみせました。(小川未明『太陽とかわず』)
- 相手の言い分を了解した上で、提案や行動を行うニュアンス。
- これ以上話を聞きたくないというニュアンス。
活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | わからない | 未然形 + ない |
意志・勧誘 | わかろう | 未然形音便 + う |
丁寧 | わかります | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | わかった | 連用形音便 + た |
言い切り | わかる | 終止形のみ |
名詞化 | わかること | 連体形 + こと |
仮定条件 | わかれば | 仮定形 + ば |
命令 | わかれ | 命令形のみ |