たはむれ
古典日本語
編集語源
編集名詞
編集たはむれ【戯れ】
- 遊び興じること。また、その遊び。
- 足へ何といふ字をかいてやるヨなどといふこと流行(はやる)とぞ。かかるたはむれが、あどけなくておもしろかるべし《人情本・春色恵の花 二》
- 本気でなく、事をすること。遊びやなぐさみですること。かりそめなこと。また、ふざけること。いたずら。わるさ。
- 嫌疑の者やあると、たはむれにも咎む《春曙抄本枕 四三》
- たはむれに母を背負ひて そのあまり軽きに泣きて 三歩あゆまず《一握の砂〈石川啄木〉我を愛する歌》
- 本気でなく、遊びやからかいとして言うこと。ふざけて言うこと。冗談。
- わらはるる時にもむげにはらだちてたはむれしらぬ人ぞうたてき《教訓和歌西明寺百首(室町末)》
- (性行為) 男女の性的交渉を冗談めかしていう語。また、男女がいちゃつくこと。また、本気でない男女の交わり。浮気。
- 昼寝の房枕夜すがらの調謔(タハムレ)此上臈十六の春の色《浮世草子・男色大鑑 四》
- 「春曙抄本枕草子」の例は、諸写本には「たはふれ」とある。