あくちも切れぬ(あくちもきれぬ)
- まだ一人前でない少年。青二才。若輩者。
- 自他是非の談義も多ければ、其の旦那のいまだあくちもきれぬ衆の、我が宗体の玉はみがき申さずして、――「地我身の上第六」『近代日本文学大系』第1巻、国民図書、1928年12月、878頁。
- 総じて近き世の人の振舞ひ、あくちもきれぬ分として古老先輩を乗り越え、――「今様二十四孝巻之三」『近代日本文学大系』第4巻、国民図書、1928年12月、942頁。
- あくちもきれぬ小倅、陰陽道の妙術、こは事をかしき奏問、――「芦屋道満大内鑑」『近代日本文学大系』第8巻、国民図書、1927年4月、481頁。
- 汝は漸く左兵衛佐にて昇殿も叶はず、あくちも切れぬ分際で、矢を望まんとは不敵々々、及ばぬ願ひ。――「神霊矢口渡」『近代日本文学大系』第9巻、国民図書、1927年12月、553頁。