- (東京式) おにばば [òníbábá] (平板型 – [0])
- (東京式) おにばば [òníꜜbàbà] (中高型 – [2])
- (東京式) おにばば [óꜜnìbàbà] (頭高型 – [1])
- IPA(?): [o̞ɲ̟iba̠ba̠]
おにばば【鬼婆】
- 老婆の姿をした鬼。
- なおこの機会に言うて置くが、奥州の安達ヶ原の鬼婆とて、好んで妊婦を殺し胎児を取ったと云う伝説は、この民俗から出発していると云うことである。(中山太郎『屍体と民俗』1931年)
- 無慈悲で残忍な老女。
- 彼女(あい)の事じゃ、わたしも実に困いましたよ。銭はつかう、悴(せがれ)とけんかまでする、そのあげくにゃ鬼婆(おにばば)のごと言わるる、得のいかン媳御(よめご)じゃってな、山木さん――。(徳冨蘆花『不如帰』1898-90年)