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名詞

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かざむき風向き

  1. 吹いている方向方角
    • 1946年、中谷宇吉郎「天地創造の話」[1]
      暫く歩いて行くうちに、黒い洋服の布地の上に、白い粉がいつの間にか溜っている。今日は風向きが悪いので、こっちへ灰が来るらしい。
    • 2015年、石波杏訳、アーネスト・ヘミングウェイ「老人と海」[2]
      風は吹き続けている。風向きは、東から少し北東のほうに変わった。つまり、当分はやまないということだ。
  2. 情勢形勢
    • 1943年、中島敦「弟子」[3]
      ところが、その策士陽虎が結局己の策に倒れて失脚してから、急にこの国の政界の風向きが変った。思いがけなく孔子が中都の宰として用いられることになる。
    • 1947年、久生十蘭「水草」[4]
      石亭は田阪の一人娘とむずかしい仲になっていて、娘の継母が二人をこっそり庭で逢わせたりしていたということだったが、復員してくるとすっかり風向きがかわり、娘を隠したとか逃したとか、そういう噂をよそからきいていた。
  1. 青空文庫(2016年6月10日作成)(底本:「中谷宇吉郎集 第五巻」岩波書店、2001年2月5日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001569/files/57309_59652.html
  2. 青空文庫(2015年9月29日作成、CC BY 2.1 JP公開)(底本:Ernest Hemingway (1952) THE OLD MAN AND THE SEA. London: Jonathan Cape.)https://www.aozora.gr.jp/cards/001847/files/57347_57224.html
  3. 青空文庫(2004年9月25日作成)(底本:「ちくま日本文学全集 中島敦」筑摩書房、1992年7月20日第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000119/files/1738_16623.html
  4. 青空文庫(2007年12月12日作成)(底本:「日本探偵小説全集8 久生十蘭集」創元推理文庫、東京創元社、1989年3月31日4版)https://www.aozora.gr.jp/cards/001224/files/46631_29287.html