たらふく孫左衛門 (たらふくまござえもん)
- たらふく飲み食いすること。大金を貯めていること。また、そのような人に対して人名のように呼びかける言葉。
- ▲礼者「多良福や孫左衛門。御慶申入ますトゆきすぎると又近所の小むすめ弐三人――十返舎一九「滑稽二日酔下編」『校訂滑稽名作集』上、博文館、1910年1月、5版、387頁。
- それより年々に蔵を立てならべ居廻り五六十町が間はみな蔵となりぬ惜むべしその子、たら腹孫左衛門の代にいたり身上みな食つぶしけり。――稲村修道「浮世名所図絵」『新布教叢書』第5編、法蔵館、1915年12月、132頁。
- 夫れ垂腹孫左衛門は、百薬の長八を傭つて玉箒に憂への煤を払ひ、夢中作左衛門は、狂薬の十分六を頼んで、酒瓶に気違ひ水を汲む。――式亭三馬「無面七癖 酩酊気質」『近代日本文学大系』第12巻、誠文堂、1933年12月、263頁。
- 垂服孫左衛門
- たらふく屋孫左衛門
- 多良福屋孫左衛門