日本語

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名詞

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 (すんぜん)

  1. (時間的に、また状況的に)ちょっと前。直前せとぎわ。接続助詞的にも用いられる。
    • 上杉謙信は信長と天下を争ふべく進軍寸前で病死した。(坂口安吾「鉄砲」)
    • 妻は、ほとんど失神寸前の気分だった。(山川方夫「あるドライブ」)
    • 女房たちの話によると、若者はしまいに門前で果し合いをするかも知れない、事態はその寸前まで立ちいたっているとのことだった。(室生犀星「姫たちばな」)
    • 昨年の八月、湯川さんが、プリンストンの高級科学研究所から招かれて、渡米するという寸前、京都で会った。(中谷宇吉郎「湯川秀樹さんのこと」)
  2. (空間的に)
    • 高原を通って眼にして来た山山の中、今矢代の仰いでいる寸前の山ほど彼を驚かしたものはまたとなかった。(横光利一「旅愁」)