恋は曲者(こいはくせもの)
- 恋愛感情は、人心を惑わす得体の知れないものであるということ。
- 恋は曲者こゝろに錠をおろしや浮気があけて来る――『詩入都々逸集大全』内藤加我編、金桜堂、1893年11月。
- 己れが心に己れが惚れて己れと迷ふ色の道、恋は曲者味なものと、――「鈴木主水」『近世実録全書』第15巻、坪内逍遥鑑撰、早稲田大学出版部、1929年11月、104頁。
- 恋は曲者田之助の其俤が目先にちら付、――「澤村田之助」『近世実録全書』第18巻、坪内逍遥鑑撰、早稲田大学出版部、1929年4月、14頁。
- 樽屋は又樽屋でこれを見て扇拍子を取つて「恋は曲者、皆人の……」と世継曾我の道行を語り出す。――井原西鶴「好色五人女」『訳註西鶴全集』第2巻、藤村作校訂、至文堂、1947年9月、91頁。