ばらいろ
(薔薇色から転送)
日本語
編集名詞
編集- (色) 赤薔薇のような色。鮮やかな赤。
- 夕方になると、湖から飛び上った白鳥の列が、銀の鈴を振るような声で鳴きながら北のほうへ渡って行く、その羽根に薔薇色の夕陽が当って、薄暗くなった空の中を、赤いハンカチでも飛んでるように見えるのです。(久生十蘭 『犂氏の友情』)
- (比喩的に) 希望に満ちている状態。
- バラ色の未来
- 一年前の、K県での暗い月日は、今思い出すだけの価値もないようにさえ思われる。正隆は、現在自分を抱擁する薫しい幸運の徴の裡に、あらゆる過去の陰翳を否定していた。否定していたのみならず、あの瞬間と、今の、この、光り輝く薔薇色の瞬間との間には、何の連絡もなく思われたのである。(宮本百合子 『渋谷家の始祖』)