這 箇(しゃこ)
- 指示詞「これ」、「この」の宋代以降の表現に影響を受けた漢語表現。禅宗系の文書によく用いられる。
- 欧州の天地、即今戦報のもたらす以外、別に這箇の大戦争あるを看過されずんば、洪図を固むるは諸卿の業、この物語の著者のごときはすなわち筆硯を焼き、退いて書癡に安んずるを得ん。(河上肇 『貧乏物語』)
- 捨てるも捨てないもない、さういふ考へを捨ててしまへばそれでよいのだ、即今の這箇に成りきればそれでよいのだ。(種田山頭火 『其中日記 (六)』)
- 仏教ではまた「這箇」ということをいうが、これは即ち自己のエスプリを把握せよということである。(藤島武二 『画室の言葉』)
這 箇(zhège, zhèige 繁体字:这个)
- これ。
- この。
- そのような。