青天の霹靂
日本語
編集成句
編集- 青く晴れた空に突然起こるかみなり。
- 空がだんだんに曇って来て、今に降るかと用意していても、この頃の雷雨は待機の姿勢を取って容易に動かない。三、四十分ないし一時間の余裕をあたえて、それからポツポツ降り出して来るという順序で、昔のような不意撃ちを食わせない。いわんや青天の霹靂などは絶無である。(岡本綺堂『綺堂むかし語り』(昭和11年、(1936年))
- 突然発生する事変や大事件。
由来
編集- 陸游の「九月四日夜雞未鳴起作(九月四日鶏未だ鳴かず起きて作る)」中の句「放翁病過秋 忽起作醉墨 正如久蟄龍 青天飛霹靂」による。「霹靂」は、かみなり。青く晴れた空に、突然雷が鳴り出すこと。詩人の陸游が病床あった時に突然に起きだして筆を走らせた、その勢いを雷/稲妻に例えたことから、本来は筆勢の激しさを表わしたもの。
語誌
編集- 由来から、「青天の霹靂」であり「晴天の霹靂」は誤りとする、辞書の類は多いが、もともと、「青天」も「晴天」も「青く晴れた空」を意味する近音(四声は異なる)同義の漢語であり、陸游の南宋から下って元末に成立した禅書「続伝灯録」などには、「青天霹靂」とともに「晴天霹靂」の表現が見られ、以降中国においては、「晴天霹靂」を誤りとしていない。
「日本国語大辞典」においても、「青天の霹靂」の記事において、「晴天の霹靂」を併記している。
翻訳
編集- アイスランド語: eins og þruma úr heiðskíru lofti (is), , eins og skrattinn úr sauðaleggnum (is), sem reiðarslag (is), eins og þruma úr heiðríkju (is), öllum að óvörum (is)
- ギリシア語: κεραυνός εν αιθρία (el) 男性 (keravnós en aithría)
- 英語: a bolt from the blue
- スウェーデン語: som en blixt ifrån klar himmel (sv)
- スコットランド・ゲール語: clach às an adhar (gd)
- セルビア・クロアチア語:
- キリル文字: као гром из ведра неба (sh)
- ラテン文字: kao grom iz vedra neba (sh)
- チェコ語: blesk z čistého nebe (cs)
- 中国語:青天霹雳/青天霹靂(qīngtiānpīlì)、晴天霹雳/晴天霹靂(qíngtiānpīlì)
- 朝鮮語: 청천벽력 (ko)
- ハンガリー語: derült égből villámcsapás (hu)
- フィンランド語: kuin salama kirkkaalta taivaalta (fi)
- ポーランド語: grom z jasnego nieba (pl) 男性
- ポルトガル語: imprevisto (pt) 男性
- リトアニア語: lyg perkūnas iš giedro dangaus (lt)
- ルーマニア語: din senin (ro)
- ロシア語: гром среди ясного неба (ru) (grom sredi jasnovo neba), как снег на голову (ru) (kak sneg na golovu)