日本語

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連体詞

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ありとあらゆる(り)とらゆる】

  1. 存在する全ての。「あらゆる」を強めた言葉。ありとある
    • 上人のような高徳の聖でさえ、此の山へ逃げて来られる以前には、有りと有らゆる浮世の煩悩に苦しめられて、其の絆を断ち切るまでに、長い間の観行を積まれたのだそうである。(谷崎潤一郎「二人の稚児」)〔1918年〕[1]
    • なるほど火薬も航空機も電波も原子力も、そのほかありとあらゆる科学者の発見発明がこの戦争に応用されはしました。(永井隆「ロザリオの鎖」)〔1948年〕[2]
    • 英国、ドイツ、フランス等においてほとんどありとあらゆる百貨店を見て廻りましたが、東京の三越ほど賑かに繁昌している百貨店は一つも見受けませんでした。(相馬愛蔵「私の小売商道」)〔1952年〕[3]

翻訳

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  1. 青空文庫(2018年3月26日作成)(底本:「潤一郎ラビリンスV――少年の王国」中公文庫、中央公論新社、2007年5月30日再版)https://www.aozora.gr.jp/cards/001383/files/57346_64347.html 2019年10月5日参照。
  2. 青空文庫(2012年6月10日作成)(底本:「ロザリオの鎖」中央出版社、1989年2月10日第26刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000924/files/54870_48035.html 2019年10月5日参照。
  3. 青空文庫(2004年12月11日作成、2011年4月4日修正)(底本:「相馬愛蔵・黒光著作集4」郷土出版社、1981年6月5日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/001147/files/43527_17334.html 2019年10月5日参照。