きらぼし【煌星・綺羅星】
- (「綺羅、星の如し」からの逆成)青天の夜空にきらきらと光る星。
- 満天の星をかづける桜かな 秋琴女/ 満天の綺羅星をいただいて咲きみてる桜のけだかさ。灯を配した花の句は多いいが、ここには人間的な争閨も、愛慾も、小自我もない。(杉田久女「桜花を詠める句(古今女流俳句の比較)」)
- (「綺羅、星の如し」の誤用)輝かしいものや立派な人々などのたとえ。
- 主賓の徳川殿以下、浜松の家臣と、安土衆の面々とが、綺羅星といながれている様も思いやらるる。(吉川英治 『新書太閤記』)
- 紳士淑女の列席する芸術座談会にも出席した。始めのうちは諸種の議論を傾聴してゐたが、間もなく樽野はさつぱり解らない混沌の煙りに巻きこまれて悶絶してしまつたことがある。ここでは並居る綺羅星だつたから、混沌としても、漁屋での騒ぎのやうに黒雲のつかみ合ひは感じなかつたが、香りの高い煙草の煙りが濛々としてゐる中に眩んでゐると、やはり結局は同じに吹雪のやうな“Clouded swans”の羽ばたきに窒息しかかつたのである。(牧野信一 『円卓子での話』)
きらぼし【煌星・綺羅星】
- (現代日本語に同じ)青天の夜空にきらきらと光る星。
- (現代日本語に同じ)輝かしいものや立派な人々などのたとえ。