ひとごと【人言】
- 他人の言う言葉、世人の言う言葉、世評。
ひとごと【人事、他事、他人事】
- 他人に関すること、余所に関すること、余所事。自分とは無関係なこと。
- 娘は養母を軽蔑すること限りもなく、ひとごとながら、先の危なさが思ひやられて頼りない有様で、はじめから娘は家出するやうに出来てゐた。(坂口安吾 『探偵の巻』)
ひとごと【人毎】
- 誰も彼も、いずれの人も、各人。
- 斯んなに詳しく家毎人毎に就て調べたのは、実に翁自身も始めてなので、見(これ)まで議会や世間へ向て訴へて来た悲惨は、事実の百分一にも足らなかつたことに驚いて仕舞はれた。(木下尚江『大野人』)
- 趙生はこう遇う人毎に、王生の話を吹聴した。(芥川龍之介『奇遇』)