漢字
- 『説文解字』によれば「人,天地之性最貴者也。此籀文,象臂脛之形 ― 人は、天地に生きる物のうち、もっとも高貴なもののこと。この籀文 は腕と脛の形にかたどる」
- 『孝経』・『論衡』を含む多くの経書・思想書に「天地之性,人為貴」の句があり、「人間が最も尊い」という観念は漢代でも常識的なものであった。
- 人間。
- (ひと)人類。サル目ヒト科の動物。ホモ・サピエンスをさすことが殆ど。
- (ひと)他人。別人。
- (ニン/ひと)人柄。
- 人々の略。
- (じん)なにかに属している人物。
- (例)フランス人、異星人、一般人、宇宙人、外国人、業界人、九州人、現地人、社会人、東京人、日本人
- (ひと)(漢文訓読)国に属している人物。
- (びと)(聖書)国や地域に属している人物。
- (にん)なにかに携わっている人物。
- (例)管理人、料理人、代理人、公証人、相続人、参考人、立会人
- (ニン)人を数えるときの助数詞(漢語)
- (たり)人を数えるときの助数詞(和語)
[古人復無し 洛城の東 今人還対す 落花の風]
年年歳歳花相似 歳歳年年人不同
[年年歳歳 花相似たり 歳歳年年 人同じからず](『代悲白頭翁』/劉 希夷)
― 古人は亡くなってしまい、二度と洛城の東に帰ってくることはない。今のひとが代わりに花を散らせる風に吹かれている。
― ゆく年くる年、花々はつねに姿を変えないが、くる年ゆく年、人々は移ろい変わっていく。
人 *
↑ "Old Chinese : A New Reconsctruction " William H. Baxter and and Laurent Sagart p.237
- 人、人間。
- 他人。
- 人手。
- 人柄。
- 体。
- シュスラー は明確な語源は不明としている。比較的信憑性のある仮説として、次の2つを挙げる。[語源 1]
- 仁 /*niŋ/(=こころ、精神)と同根語。
- より蓋然性の高い説として、モン - クメール祖語(PMK)*ɲah、モン文語 ñah(=[性にかかわらず] 人々)、現代モン語 neə^ʔ(=通常のひとを示す指定子)などの関連語とする。
↑ Axel Schuessler, ABC Etymological Dictionary of old chinese, University of Hawaii Press, 2006, p.440
人 *
- (複合語で)人。
- (哲学, 神話) (死ぬ運命にある)人間。
字典掲載
康熙字典
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91ページ, 1文字目
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諸橋大漢和辞典 (修訂第2版)
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344
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新潮日本語漢字辞典 (2008)
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185
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角川大字源 (1992)
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125
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講談社新大字典 (1993)
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281
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大漢語林 (1992)
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154
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三星漢韓大辞典 (1988)
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190ページ, 1文字目
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漢語大字典 (1986-1989)
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1巻, 101ページ, 10文字目
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