日本語

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名詞

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(いちごいちじゅう、義訓:いちぶしじゅう)

  1. ある物事成り行き始まりから終わりまで。
    • 1926年、小酒井不木「五階の窓」[1]
      いや、こうなったら一伍一什いちぶしじゅうを申し上げます。西村電機商会は近ごろの不景気のために大穴をあけ、世間の手前および取引先を誤魔化すために先日、社長が五万円の贋造紙幣を買い込んだのです。はじめ社長は五万円の金をあるところから借り入れたと申しましたが[…]
    • 1926年、江戸川乱歩「湖畔亭事件」[2]
      そうしていらいらしている内に、私はふと「この男に話して彼の判断を聞いて見たら」と考えました。彼なれば相当私を理解もしていて呉るのですから、何となく話し易い気がするのです。そこで、私は昨夜の一伍一什いちぶしじゅうを、すっかり彼に打開けてしまいました。
    • 1945年、海野十三「地球発狂事件」[3]
      「さあ、今は分からないという外あるまいね」と博士は首を左右に振った、「だがたいへん幸運な収穫だ、われわれは、第二の怪事件を、自分の目で一伍一什いちごいちじゅうはっきりと観察することが出来たんだ」

類義語

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  1. 青空文庫(2019年5月28日作成)(底本:「五階の窓」春陽文庫、春陽堂書店、1993(平成5)年10月25日初版)https://www.aozora.gr.jp/cards/000262/files/54116_68236.html
  2. 青空文庫(2017年5月14日作成)(底本:「江戸川乱歩全集 第2巻 パノラマ島綺譚」光文社文庫、光文社、2004(平成16)年8月20日初版1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/001779/files/58039_61573.html
  3. 青空文庫(2000年2月2日公開、2011年2月23日修正)(底本:「海野十三全集・第11巻・四次元漂流」三一書房、1988(昭和63)年12月15日第1版第1刷)https://www.aozora.gr.jp/cards/000262/files/54116_68236.html