宋襄の仁
日本語
編集成句
編集由来
編集- 【白文】
- 宋人既成列,楚人未既濟。司馬曰、「彼衆我寡,及其未既濟也,請擊之!」公曰、「不可。」既濟而未成列,又以告。公曰、「未可。」既陳而後擊之,宋師敗績。公傷股,門官殲焉。國人皆咎公。公曰、「君子不重傷,不禽二毛。古之為軍也,不以阻隘也。寡人雖亡國之餘,不鼓不成列。」
【訓読文】
【現代語訳】
- 宋の軍隊は整列を終えていたところ、楚の軍隊は、まだ川を渡っていた。将軍は、「敵は多数で、こちらは少数です。まだ敵は川を渡り終えていません、ここで攻撃しましょう」と進言した。襄公は「だめだ」と許さなかった。(楚軍は)川を渡り終えたが、まだ整列していなかった。将軍は、又攻撃を進言したが、襄公は「まだ、だめだ」と許さなかった。相手が布陣を終えた後に攻撃した。宋軍はさんざんに敗れ、襄公も股に怪我を負い、多くの将兵を失った。宋国の民は、皆襄公をとがめた。襄公は言った、「君子は傷ついた相手を重ねて傷つけることはせず、老兵を捕らえたりもしない。古の戦いにおいては、逃げ場のない狭い場所で相手を攻撃したりはしない。私は亡国の子孫ではあるが、隊列を整えぬ相手を攻撃するようなことはしない」と。
【解説】