活用と結合例
各活用形の基礎的な結合例
意味 | 語形 | 結合 |
否定 | 狼狽しない | 未然形 + ない |
否定(古風) | 狼狽せず | 未然形 + ず |
自発・受身 可能・尊敬 | 狼狽される | 未然形 + れる |
丁寧 | 狼狽します | 連用形 + ます |
過去・完了・状態 | 狼狽した | 連用形 + た |
言い切り | 狼狽する | 終止形のみ |
名詞化 | 狼狽すること | 連体形 + こと |
仮定条件 | 狼狽すれば | 仮定形 + ば |
命令 | 狼狽しろ 狼狽せよ | 命令形のみ |
- 唐の段成式『酉陽雑俎』によると、「狽」は狼の一種で、一説に「狼」は前足が長く後ろ足が短いが、「狽」はその逆といわれる。両者は常に行動を共にし、離れると倒れて、うろたえることから。しかし、この説は「狼狽」がオノマトペ由来である可能性や複数の表記が存在することなどから、後世による牽強付会の説である可能性が高い。
- もともと/*rˤat-s pˤat-s/と発音される畳韻語による、慌てふためく様を表すオノマトペが由来で、/*rˤat-s pˤat-s ~ *rˤaŋ pˤat-s/に音韻変化し狼貝、狼䟺、䠭䟺、獵跋、踉䟺など様々な表記が認められる[1]。オノマトペ由来であることから、本来「狼」や「狽」には意味は無く、オオカミの意味を持たせているのは後世の後付けである可能性が高い。周代の『詩経』には「狼跋」/*rˤaŋ bˤat/ という詩が存在し、オオカミが慌てふためく様を表現している一節がある。
- 閩南語: 泉州, 台湾語(異読), 廈門, 漳州:
- 白話字: liông-pōe
- 台湾ローマ字: liông-puē
- 普実台文: liongpoe
- IPA (廈門): /liɔŋ²⁴⁻²² pue²²/
- IPA (高雄): /liɔŋ²³⁻³³ pue³³/
- IPA (漳州): /liɔŋ¹³⁻²² pue²²/
- IPA (泉州): /liɔŋ²⁴⁻²² pue⁴¹/
- IPA (台北): /liɔŋ²⁴⁻¹¹ pue³³/
- 閩南語: 台湾語, 廈門, 漳州:
- 白話字: lông-pōe
- 台湾ローマ字: lông-puē
- 普実台文: longpoe
- IPA (高雄): /lɔŋ²³⁻³³ pue³³/
- IPA (台北): /lɔŋ²⁴⁻¹¹ pue³³/
- IPA (廈門): /lɔŋ²⁴⁻²² pue²²/
- IPA (漳州): /lɔŋ¹³⁻²² pue²²/
狼 狽 ( (簡): 狼狈)
- 狼狽する。
- 共謀する。
- (文章語) 協調する。
- (文章語) 努力する。
狼 狽 ( (簡): 狼狈)
- (古語・廃語) 二種の狼。
- (古語・廃語) 邪な人。
狼 狽 (ハングル:낭패 (nangpae) )
- (日本語に同じ)狼狽。