酒なくて何の己が桜かな

日本語 編集

成句 編集

なくてかな(さけなくてなんのおのれがさくらかな)

  1. 酒のない花見面白くないということ。
    • 酒なくて何の己れが桜かなと云へど、酒も相手がなくては、また何の己れが酒かなの巻あるべし。――大町桂月「桜草」『増訂 筆のしづく』公文書院、1911年4月、436頁。
    • 花見や蛍狩や紅葉見などは、獲物は予想されないけれども、その代り行厨が必ず伴ひ、台所が出張する。酒なくて何の己が桜かなである。――伊東月草伝統俳句精神』古今書院、1942年7月、15頁。
    • 宗匠は此の景色を見ると時候はちがふけれど酒なくて何の己れが桜かなと急に一杯傾けたくなつたのである。――永井荷風すみだ川』扶桑書房、1946年4月、3頁。

類義語 編集