nyamũ ya thĩ
キクユ語
編集異表記・別形
編集語源
編集Hinde (1904) は英語 snake にあたるキクユ語「ジョゴウィニ方言」(Jogowini dialect)の訳語として nyamayathi を[1]、McGregor (1905) は viper の訳として nyamuyathi をそれぞれ記録している[2]。
逐語訳
編集- 「地の生き物」
名詞
編集nyamũ ya thĩ クラス9(複数: nyamũ cia thĩ)
- 特定の茶色い蛇。Hobley (1911:418) および Leakey (1977) によると、伝統的にこの蛇が家屋の中に入ってきた際は決して殺したり傷付けたりしてはならず、牛乳や動物性の脂を床にまいて蛇に飲ませ、家の外に出て行くのを待つべきであるとされていた[3][4]。Hobley は更に、キクユ人 (wp)は先祖の霊(ngoma)がこの蛇に身をやつしていると考えていたとしている[3]。
- (一般に)蛇[5]。
蛇足
編集Leakey (1977) は Brown House Snake と訳している[4]が、この英名を持つものとしては2種が知られている。まず Boaedon capensis(syn. Lamprophis capensis; 別名: common house snake)であるが、この種の現在の分布は南アフリカ共和国、モザンビーク、ザンビア (wp)、ジンバブエ (wp)、ボツワナ (wp)の5ヶ国であり[6]、キクユ人が暮らすケニアには生息していないとされている。一方、チャイロイエヘビ (wp) B. fuliginosus fuliginosus, syn. L. fuliginosus(別名: African house snake[7]、brown house-snake、common house-snake)は Spawls (1978) が、ケニア南部、東部、中央部、西部にかけて広く分布していると報告を行っている[8]。
参照
編集脚注
編集- ↑ Hinde, Hildegarde (1904). Vocabularies of the Kamba and Kikuyu languages of East Africa, pp. 54–55. Cambridge: Cambridge University Press.
- ↑ McGregor, A. Wallace (1905). A Grammar of the Kikuyu Language (British East Africa), p. 27. Richard Clay & Sons.
- ↑ 3.0 3.1 Hobley, C. W. (1911). "Further Researches into Kikuyu and Kamba Religious Beliefs and Customs," Journal of the Royal Anthropological Institute of Great Britain and Ireland, vol. 41, pp. 406–457.
- ↑ 4.0 4.1 Leakey, L. S. B. (1977). The Southern Kikuyu before 1903, v. I, p. 461. ISBN 0-12-439901-0
- ↑ "nyamũ" in Benson, T.G. (1964). Kikuyu-English dictionary, p. 341. Oxford: Clarendon Press.
- ↑ Boaedon capensis (The Reptile Database). 2018年3月25日閲覧。
- ↑ Boaedon fuliginosus (The Reptile Database). 2018年3月25日閲覧。
- ↑ Spawls, S. (1978). "A checklist of the snakes of Kenya." Journal of the East Africa Natural History Society and National Museum 31(167): 1–18.