thĩ
キクユ語
編集- IPA: /ðe/
- Armstrong (1940:49) では tha、nda、ngi、ngo などと共に1音節かつ孤立形で平たい声調を帯びる語とされている[1]。Benson (1964) では声調クラスの分類は「クラス2」で、他に同クラスの1音節語幹語には mũtĩ、ndĩ などがある[2]。
- 〔キアンブ方言〕
- 〔リムル方言〕湯川 (1981:78) によると孤立形は /ðè/ で、後ろに ĩno〈この〉が続く場合は /ðè ènɔ́/、後ろに yakwa〈私の〉が続く場合も /ðè jáákòà/、後ろに nĩ がある場合も /ðè né/、前に nĩ がある場合も /nééðè/、前に ti がある場合も /tìíðè/ である[3]。なお、nĩ や ti が長母音化する現象については thakame を参照。また、ti の高さについてはリムル方言と同じくキアンブ方言に属するナイロビ方言を調査した湯川 (1985:199) で高いと訂正されている[4]。湯川 (1981) では kĩnya、thĩ、mũka、mai、ngitĩ、mbogo、mũhĩa、gĩkwa(複数: ikwa)、mwĩrĩ、mũiru(複数: airu)、ndirica、kĩroboto、irurumĩ(複数: marurumĩ)、mũhikio、njohi、nyũmba、gĩtanda、mũriyũ、rũbũa(複数: mbũa)、kĩongo、mwendwa、gĩcũnũnũ、thwariga などは同じアクセントの型に分類されている[3]。
- カナ転写例: ゼ[5]
名詞
編集thĩ クラス9
派生語
編集成句
編集ことわざ
編集参照
編集脚注
編集- ↑ Armstrong, Lilias E. (1940). The Phonetic and Tonal Structure of Kikuyu. Rep. 1967. (Also in 2018 by Routledge).
- ↑ Benson, T.G. (1964). Kikuyu-English dictionary. Oxford: Clarendon Press.
- ↑ 3.0 3.1 湯川, 恭敏「キクユ語名詞アクセント試論――リムル方言について――」『アジア・アフリカ言語文化研究』第22巻、1981年、 75-123頁。
- ↑ 湯川恭敏 (1985).「キクユ語名詞アクセント再論」 『アジア・アフリカ言語文化研究』29, 190-231.
- ↑ 杜, 由木『夜には、夜のけものがあるき 昼には、昼のできごとがゆく』東京図書出版、2015年。 ISBN 978-4-86223-828-3