おっかなびっくり

日本語

副詞

おっかなびっくり

1. 恐る恐るびくびくしながら行うさま。
   • 「やっかいなものですね。」と居候の弟は、おっかなびっくり合槌を打つ。（太宰治『庭』）〔1946年〕
   • たるのそばによって、おっかなびっくり、そっと上からのぞいて見ました。（江戸川乱歩『サーカスの怪人』）〔1957年〕
   • そして、それをあえて表現するならば、お化け屋敷の中に入った子供たち、暗中模索ではあるけれども、おっかなびっくり前に進んでいる。（天野進吾、第128回衆議院政治改革に関する調査特別委員会）〔1993年〕

形容動詞

おっかなびっくり

1. 恐る恐るびくびくしているさま。
   • ぼくは二年ばかりこの方、酒を遠慮しているのであるが、それでもまだずっとやめるというほどの気にはなれず、おっかなびっくりで、なめるようにしてそこにいたのである。（山之口貘『貧乏を売る』）〔1958年〕
   • (...)機屋さんとして非常に影響を懸念しまして、むしろおっかなびっくりであったというふうに考えるのでございます。（今井善衛、第34回衆議院商工委員会）〔1960年〕

活用

活用と結合例

おっかなびっくり-だ 形容動詞活用表（日本語の活用）

ダ活用
語幹	未然形	連用形	終止形	連体形	仮定形	命令形
おっかなびっくり	だろ	だっ で に	だ	な	なら	(無し)

各活用形の基礎的な結合例

意味	語形	結合
推量・意志	おっかなびっくりだろう	未然形 + う
過去・完了	おっかなびっくりだった	連用形 + た
否定形	おっかなびっくりでない	連用形 + ない
自動詞化	おっかなびっくりになる	連用形 + なる
言い切り	おっかなびっくりだ	終止形のみ
名詞化	おっかなびっくりなこと	連体形 + こと
仮定条件	おっかなびっくりならば	仮定形 + ば
様態	おっかなびっくりそうだ	語幹 + そうだ